直腸カルチノイドのきっかけは、健康診断での「便潜血」。
診断報告書には、「便潜血のため、要至急精密検査」との文字が。
ああ、これは(人生初の)大腸内視鏡か・・・と暗い気持ちで、某病院の
診察を受けました。
すると担当医師は、
痔はないですか?
便は固かったですか?
などと、潜血の理由を、やたらと痔や肛門外傷に求めようとしてくるのです。
こちらが何も言っていないのに(私は痔ではないし、便も固くはなかった)、
たたみかけるように質問してきます。
そこで医師が言うには、
再トライしてみますか?
つまりは、もう1度便検査をして、そこで便潜血があれば、
そのときは観念して、精密検査(大腸内視鏡)を受けてみましょうと言うことです。
これはまったくもって、予想外の提案でした。
私としては、下痢や腹痛などの自覚症状はまったくありませんでしたし、
できることなら、大腸内視鏡は受けたくありません。
なのでこの提案には、「ラッキー」と思い、再トライしました。
当時何も知らなかった私は、「なんて話の分かる医師だ」と、感謝しきりでした。
結果、便潜血はなし。
よって、大腸内視鏡は逃れたのでした。
が、後によく調べてみると、便潜血があれば、大腸内視鏡は絶対だそうです。
とくに私のように40代後半ともなれば必須で、便潜血の再トライなど意味がないと、
猛烈に批判する意見も見受けられました。
そのことを知り、「これはヤバい」と、それから約半年後に大腸内視鏡を受け、
直腸カルチノイドが発覚したわけです。
半年前に受けていれば、もう少し腫瘍径は小さく、深達度は浅く、そして悪性度は
低かったかもしれません・・・。
ただ、当時十分な知識がなく、再トライの提案に乗っかったのは私自身。
反省しきりです。
ちなみに、便潜血となるのは6%程度らしく、決して珍しいことではありません。
そして実際、痔や肛門外傷であることも多いでしょう。
なので、便潜血でも(抵抗感もあって)大腸内視鏡を受けない人は多いようです。
なんでも、半数近くが受けないらしいとか。
しかし、便潜血には重大な病気が潜んでいる可能性が高く、実際、
私のようなケースもあるわけですから、もし便潜血となれば、大腸内視鏡は、
ぜひともお勧め致します。